家浦港から豊島美術館へ―真冬 香川県アート一人旅

美味しいものと美味しいお酒を求め、一人旅に投資する女です!

そして今回は、地のものに加えて現代アート!

1月に香川県豊島へ行ってきました。

小豆島でゆったり朝ご飯を食べ、船に乗り遅れ…家浦港に着いたのは14時。・・・遅いです。(笑)

豊島にある美術館は、冬の最終入館15時半。残りは1時間半しかありません。

小豆島観光についてはこちらで紹介しています。

小豆島から豊島 家浦港に到着しました。

時間がないので行き先を厳選しなければいけません。今回は私が絶対に行きたかった「豊島美術館」に行ってきました。

家浦港から豊島美術館までは、電動自転車をレンタルして向かいます。約5kmの道のり。

かなり勾配のある山道でしたので、レンタルするなら電動自転車一択!!!

時間がないながら、写真を撮ったり、観光地っぽいところに足を止めたりしながら30分ほどかかりました。

正直、自転車でこれまでに走ったことがないような坂を上ったり下りたりするので、電動自転車でもちょっと疲労感がありました。

しかし、道中は山の中を走っていたかと思ったら、こんな感じで急にひらけて海を見渡せたり…かなり良い景色です。

豊島美術館

豊島にきたら、1000% 行くべき!豊島美術館。島の名前もついているくらいですからね。

金沢21世紀美術館の建築も携わる建築家・西沢立衛さんとアーティスト・内藤礼さんのコラボレーションによって実現した現代アートです。

私は豊島美術館で感じた安心感や静けさ、その感動が目に、心に、焼きついて離れません。
ここでしか感じたことのない不思議な感覚で、帰ってきた今も豊島美術館の感動が忘れられません。

豊島美術館の入館手続きをおこない、道順に沿って進みます。

豊島美術館 作品 「母型」

https://benesse-artsite.jp/art/teshima-artmuseum.html

豊島美術館といえば、「母型」。ここは行った人しかわからない、写真では得られない心を動かされるものがあります。
ぜひ実際に足を運んで体感してほしい。

私はオフシーズンで、最終受付時間も近かったこともあり、幸運にも1名(係の人除く)で堪能してきました。
ひとりなので、よりこの作品の良さを堪能できたかもしれません。

この母型は、作品の中に入って体感するタイプのアート作品です。

作品が自然と一体化していて、「光」「音」「水」「風」を感じることができる作品。
四季折々…四季というには大げさかもだけど、本当に自然を微細に感知できる場所でした。

地面には小さな穴がいくつか存在していて、そこからわずかな水が湧き出る。その湧き出るわずかな水が、平らな地面を糸を描くように別の小さな穴へ導かれていく…
緻密に計算されているのか、決められたようにゆっくりと流れて吸い込まれていきます。

日が差し込むこの円形の天井からは、繭のような細い糸が弛みを持ちながらつながれていて、風で揺れています。
この繭のような糸で風を可視化しているのか、同時に作品内に差し込む自然光を感じます。

何かにつつまれているようなここにしかない安心感のようにも思えます。

一人だったからかもしれないですが、目をつむると風の音と水の音を感じることができて、じーっと流れる水を眺めたり…いろいろな方法で楽しんでほしい。

その静寂と美しさに心を奪われ、時間を忘れてしまいました。

右側に写る白い建物の上に黒い穴があいているこれが「母型」です。

自然と共に成立する作品なので天候によって、楽しみ方が変わる。いつ行っても新しい面と出会えそうです。

ひとりでもたのしめる

豊島美術館は、「静寂に包まれる時間の流れをたのしむ美術館」と感じたので、ここはひとりこそ良さを感じられるかもしれないです。

帰りは、高松に戻って美術館の余韻に浸りながらハイボールで一日の疲れを癒しました。
一人旅ならではの開放感と芸術に触れることで心の余裕が詰まった一日でした。