岩手県岩泉町にある龍泉洞。
日本の三大鍾乳洞で、鍾乳洞の中に生息しているコウモリとともに国の天然記念物に指定されている鍾乳洞。
そんな龍泉洞へ、女ひとり、公共交通機関を使って行ってきました。
一人で行こうかな?ひとりじゃないけど公共交通機関やバスで行こうとしている方、ぜひ参考にしてください!
公共交通機関(バス)を利用した龍泉洞までの道のり
龍泉洞までは、自家用車(レンタカー)かバスが便利です。というより、最寄り駅などはないので電車ではいけません。
そりゃあ洞窟ですからね…、鍾乳洞は不便なのも魅力です。
一人だとレンタカーは割高なので、今回は盛岡駅からバスで運んでもらいます。乗り場は、盛岡駅北口を出てすぐのバス停。

「龍泉洞前行」というバスを探します。龍泉洞は終点停留所です。
龍泉洞までは盛岡駅からバスで2時間強。乗り換えなしで行くことができるのはありがたい。
車内環境
長距離なので高速バスと同じタイプのシートで、立って乗ることはできなさそうです。
車内にお手洗いはありません。事前にお手洗いは済ませておくと安心。
一応、約2時間の道中でトイレ休憩は1回だけあります。
充電用プラグも完備されていました!

私は充電器を忘れてきたので充電できませんでしたが、全席受電プラグがありそうです。
朝一の便で向かいましたが、思ったよりも混雑しておらず快適。
直通バスではないので、バス停で近隣にお住まいの方々も乗ってこられますが、それでも終点までの間で知らない方同士でお隣さんになってしまいそうなことはありませんでした。
ので、意外と一人でご乗車の方もいらっしゃったあ~という印象でした。
支払いは交通系電子マネー利用可
支払いは車内で現金支払いと交通系電子マネー(PASMO/Suica)も利用できます。
現金だと下車時の精算でもたついていた印象なので、PASMOやSuicaを持っておくのがおすすめです。
かく言う私は、龍泉洞に行った当日になんとSuicaが通信エラーを起こしていて積みそうでしたが、なんとかなりました。w
旅先では多めに現金をもっておくべきですね…
トイレ休憩は「三国貝分校」で数分間停車

トイレ休憩は、行きも帰りも「三国貝分校」という道の駅で数分間停車します。
道の駅 三国貝分校までは盛岡駅から1時間半ほどかかりました。
小さな道の駅だったのですが、売店があるので飲み物やアイスクリームなどを購入することはできました。私は帰りにアイスクリームを買って、車内で食べました。
停車時間は約5分なので、パッとトイレを済ませてバスに戻ります。

青色のカーソルがいる部分が三国貝分校です。
道中は、かなり勾配のある山を超えていくので、景色もきれいです。

行きの進行方向右手は麓を見下ろす事ができるポイントがいくつかあります。更に進むと進行方向左手側には湖が見えます。
行きと帰りで両方楽しんでいただくのがいいかもしれないです。帰りは左側(運転席がない方)、行きは右側が景色が良かったです。
終点の「龍泉洞前」に到着
終点の龍泉洞前まで乗ると、龍泉洞はすぐ左手側にあります。
バス停のその名の通り、近隣には龍泉洞しかないので、迷うことはまったくありません。

龍泉洞は「恋人の聖地」とも呼ばれているそうで、ハート型の龍が飾られていました。
なぜ恋人の聖地…?恋人の聖地である理由はよくわかりませんでした…。
チケットを購入して早速に中へ入っていきます。

中に入ると、外気よりもぐっと気温が下がります。そして洞窟内と外気の気温差は、5度くらい下がります。
外では半袖で心地よく過ごせる気温でしたが、中に入ると長袖でも肌寒く感じるほど。
洞窟内は夏でも冬でも同じくらいなので、羽織物は持っておいた方が安全です。

すぐに龍泉洞に関するご紹介パネル。
龍泉洞には複数種類のコウモリが生息しているようで、これはとっても珍しいことなんだそうですね。


龍泉洞内を歩いていてもコウモリが襲ってくることはありません。
私は洞窟内を歩く間、目を凝らしてコウモリを探してみましたが、見つけることはできませんでした。
6月の閑散期?というのもあって、一人で洞内を歩く恐怖に怯えてそんな余裕はなかったのかもしれません。かなり怖かったです。(笑)

奥へ進んでいくと少し開けた一本道。この突き抜ける一本道に一人は怖いって!!(笑)
改めて写真を見返しても恐怖を感じることはないですが、やっぱり洞窟内の独特の静けさとひんやり感で肝試しのような感覚になりました。
この道を抜けると第一地底湖につきます。

第一地底湖から第三地底湖まで、発見された順に名付けられているようです。
鍾乳洞あるあるですが、一般人がお金を払って見れるのは鍾乳洞全体のごく一部。
第三地底湖までしか公開されていませんが、きっと第四、第五の地底湖が既に見つかっているんじゃないかと思います…夢がありますね…!

順路通りに進んでいくと、第一地底湖の次には第二地底湖に到着します。
2番目に発見された湖です。

他の鍾乳洞にも入ったことがありますが、鍾乳洞と一言に言ってもいろんな特色があります。
龍泉洞はとにかく水が占める割合と水の透明感の印象が強くて、ここまで透き通っているの珍しいのでは?と思います!
このあたりから、徐々に洞穴感が薄れてきたのか…洞窟への慣れか…恐怖心が落ち着いてきました。

最後に第三地底湖に着きました。現在、龍泉洞の観光ルートで入ることができる最新の湖。
ちなみに、現在公開されているこの3つの地底湖の中で「第三地底湖」が最も深い湖だそうです。


龍泉洞もまだ調査中で、全長5,000mあるといわれているうち、公開されている全長は700m。
全体の約15%ほどしか公開されていません。
この透明な湖が洞窟内にもっともっともーっと広がっていると思うと、ロマン…を、通り越してまた恐怖を感じます。(笑)
第三地底湖より先は長い長い階段を登るか否かの選択を求められます。

昇り165段。下り107段。計272段。
足腰が悪い方は控えるように、と覚悟を試される看板。
それもそうですね…想像をはるかに超える急で狭い階段を上っていかなければなりません。
狭すぎて、途中で戻ることはできません。

このようなハードな階段が続きます。(笑)
とてもじゃないけど「人とすれ違う」ことは不可能。ひとり歩くのがやっとな階段を上っていきます。
どれぐらい狭いかというと、25センチの靴を履いて階段に立つとつま先がはみ出るます(笑)

途中で心が挫けても進むしかありません。
そして登山同様に、登った分、下りが待っています。
足を踏み外さないように手すりを頼りに登っていきます。

これでもまだ昇り途中。週に数回ジムに通って運動している私でも少し息が上がりました。(笑)
階段を登りきると、第一地底湖を見下ろす展望台にたどり着きます。

階段を相当登ったので、吹き抜けのようになっています。
洞窟にいるのに奥行きを感じて、自然の迫力と面白さを体感できます。
龍泉洞は入り口と出口が同じ場所にある鍾乳洞ですが、中では湖で深さを感じ、このように展望台から高さを体感できるので、洞窟のすごさを体感できます。
階段を降りると、また見どころスポットがいくつかあり、きた道に戻ることになります。

洞窟の中で水が流れる音を聞くこともできる帰路を歩いて進みます。

この龍泉洞で、きれいな水と空気を感じられます。
また、細く長い恐怖の一本道。

日本の三大鍾乳洞の1つと言われるだけあって、満足度の高い鍾乳洞でした。
外に出ると、少し暑さを感じます。また2時間、バスに揺られて盛岡市まで帰ります。

日本中にある鍾乳洞マップ。なんか秋芳洞と飛騨大鍾乳洞も昔にいったことがありますが、どこも個性があって面白いです。
ひとりで行ったのは、初めてだったので独特の恐怖を感じました。